【Windows】ゴミ箱を空にした後に削除したファイルを復元する方法

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今回は、Windowsでゴミ箱を空にした後に削除してしまったファイルを復元する方法について解説します。「うっかりゴミ箱を空にしてしまった」「重要なファイルを削除してしまった」という経験は誰にでもあるかもしれません。

このような場合でも、適切な対処を行えばファイルを復元できる可能性があります。本記事では、ファイル復元の仕組みから具体的な復元方法まで、ステップバイステップで説明していきます。

ファイル削除の仕組みを理解しよう

まず、Windowsでファイルを削除したときに何が起こっているのかを理解しましょう。

通常の削除とゴミ箱

Windowsでファイルを削除すると、通常はまず「ごみ箱」に移動します。この段階では、ファイルの実体はまだハードディスク上に残っており、簡単に復元することができます。ゴミ箱は、誤って削除したファイルを復元するための「一時保管場所」のような役割を果たしています。

ゴミ箱を空にすると何が起こるのか

しかし、ゴミ箱を空にすると状況が変わります。ゴミ箱を空にした場合、Windowsはファイルの実体を物理的に削除するのではなく、「このファイルが保存されていた場所は、もう使っていないので新しいデータを書き込んでもいいですよ」という印をつけるだけです。

例えるなら、図書館で本を廃棄する際に、本そのものは書庫に残したまま、目録カードだけを削除するようなものです。本の実体はまだそこにありますが、目録がないため通常の方法では見つけられなくなります。

この仕組みのおかげで、ゴミ箱を空にした直後であれば、ファイルの実体がまだハードディスク上に残っている可能性が高く、復元できるチャンスがあるのです。

ファイル復元の可能性と限界

復元できる可能性

ファイルを復元できる可能性は、いくつかの要因によって変わります。

復元の可能性が高いケース:

  • ゴミ箱を空にしてからあまり時間が経っていない
  • ファイル削除後、パソコンをあまり使用していない
  • ファイルが保存されていたドライブに新しいデータを書き込んでいない

復元の可能性が低いケース:

  • ゴミ箱を空にしてから長時間が経過している
  • 削除後もパソコンを頻繁に使用している
  • 大量のデータを新しく保存した
  • SSD(ソリッドステートドライブ)の場合、TRIMコマンドが実行された

復元の限界

残念ながら、すべてのファイルが必ず復元できるわけではありません。特に以下の場合は復元が困難になります。

  1. データの上書き: 削除されたファイルがあった場所に新しいデータが書き込まれた場合、元のデータは物理的に上書きされてしまい、復元は不可能になります。
  2. SSDの特性: 最近のSSDは「TRIM」という機能により、削除されたデータ領域を自動的にクリーンアップします。これにより、HDDよりも復元が難しくなる傾向があります。
  3. 断片化: ファイルが複数の場所に分散して保存されていた場合、一部のデータだけが上書きされると完全な復元が困難になります。

作業を始める前の重要な注意事項

ファイルの復元作業を始める前に、必ず以下の点に注意してください。

リスクと注意点

1. すぐにパソコンの使用を中止する ファイルを誤って削除したことに気づいたら、できるだけ早くパソコンの使用を中止してください。新しいデータの書き込みは、復元したいファイルを上書きしてしまうリスクがあります。

2. 削除したファイルと同じドライブにソフトウェアをインストールしない 復元ツールのインストールも、データの上書きにつながります。可能であれば、別のドライブやUSBメモリから復元ツールを実行するのが理想的です。

3. 復元作業にはリスクが伴う 復元作業そのものが失敗する可能性があり、場合によっては他のデータに影響を与えるリスクもあります。重要なデータが残っている場合は、専門業者への依頼も検討してください。

4. 完全な復元は保証されない どの方法を使っても、ファイルが100%元通りに復元できるとは限りません。部分的にしか復元できなかったり、ファイルが破損している可能性もあります。

コマンドラインでの復元方法

Windows 10/11には、「Windows File Recovery」という公式の復元ツールが用意されています。これはMicrosoft Storeから無料でダウンロードできます。

Windows File Recoveryのインストール

  1. Microsoft Storeを開く
  2. 「Windows File Recovery」を検索
  3. 「入手」ボタンをクリックしてインストール

基本的な使い方

Windows File Recoveryはコマンドプロンプトから使用します。管理者権限でコマンドプロンプトを開き、以下のような形式でコマンドを実行します。

winfr 元のドライブ: 復元先のドライブ: /mode /n フィルター

具体例:

winfr C: D: /regular /n *.docx

このコマンドは、Cドライブから削除されたWordファイル(*.docx)をDドライブに復元しようとします。

Windows File Recoveryのオプション一覧

Windows File Recoveryには様々なオプションがあります。以下の表を参考にしてください。

オプション 説明 使用例
/regular 通常モード。最近削除されたファイルの復元に使用。NTFSファイルシステム向け。 winfr C: D: /regular
/extensive 広範囲モード。古いファイルや上書きされた可能性があるファイルの復元に使用。処理に時間がかかる。 winfr C: D: /extensive
/segment セグメントモード。NTFSのセグメントレコードを使用して復元。深刻な破損がある場合に使用。 winfr C: D: /segment
/n <フィルター> ファイル名フィルター。特定のファイル名やパターンを指定。ワイルドカード(*)使用可能。 /n *.docx<br>/n report.xlsx<br>/n \Users\*\Documents\*
/x ファイルタイプフィルター。特定の拡張子グループを指定(例: JPEG, PNG, MPEG, ZIP)。 /x /y:JPEG,PNG
/y:<種類> ファイル署名モード。ファイルの内部構造から種類を判別して復元。 /y:JPEG,PDF,DOCX
/k システムファイルも復元対象に含める。 winfr C: D: /regular /k
/u 削除されていないファイルも復元。破損したファイルの復元に使用。 winfr C: D: /extensive /u
/# 署名拡張モード。各ファイルタイプのカスタム署名設定を確認。 winfr /#

モードの選択

復元モードは状況に応じて選択します:

  • /regular: 最近削除されたファイル向け。最も高速で、まず試すべきモード。
  • /extensive: 削除から時間が経過している、またはファイルシステムが破損している場合。処理に時間がかかるが、より広範囲にスキャン。
  • /segment: ファイルシステムに深刻な問題がある場合の最終手段。

実践的なコマンド例

例1: Wordファイルをすべて復元

winfr C: D: /regular /n *.docx

例2: 特定のフォルダ内のExcelファイルを復元

winfr C: D: /regular /n \Users\YourName\Documents\*.xlsx

例3: 複数の画像形式を復元

winfr C: D: /extensive /n *.jpg /n *.png /n *.gif

例4: ファイル署名を使ってJPEG画像を復元

winfr C: D: /extensive /y:JPEG

注意点

  • 復元先は必ず元のドライブと異なるドライブを指定してください。同じドライブに復元すると、データの上書きリスクが高まります。
  • ファイル名やファイルタイプが分かっている場合は、フィルターを使うと効率的です。
  • コマンドの実行には時間がかかる場合があります。特に/extensiveモードは数時間かかることもあります。
  • 復元されたファイルは、指定した復元先ドライブ内の「Recovery_<日時>」フォルダに保存されます。

無料ツールでの復元方法

コマンドラインが難しいと感じる方には、GUIで操作できる無料ツールもあります。ここでは代表的な「Recuva」を紹介します。

Recuvaの特徴

Recuvaは、CCleaner開発元のPiriformが提供する無料のファイル復元ツールです。直感的なインターフェースで、初心者でも扱いやすいのが特徴です。

Recuvaの使い方

1. ダウンロードとインストール 公式サイトから無料版をダウンロードし、インストールします。このとき、削除したファイルがあったドライブとは別のドライブにインストールすることを推奨します。

2. ウィザードの起動 Recuvaを起動すると、ウィザードが表示されます。

3. ファイルタイプの選択 復元したいファイルの種類を選択します(すべてのファイル、画像、音楽、ドキュメントなど)。

4. ファイルの場所を指定 削除されたファイルがあった場所を指定します。分からない場合は「はっきりしない場合」を選択できます。

5. スキャンの実行 「開始」ボタンをクリックしてスキャンを開始します。より詳細なスキャンを行いたい場合は、「詳細スキャンを有効にする」にチェックを入れます。

6. ファイルの復元 スキャン結果から復元したいファイルを選択し、「復元」ボタンをクリックします。保存先は必ず元のドライブとは別の場所を指定してください。

Recuvaのスキャン結果の見方

スキャン結果では、各ファイルに色付きの印が表示されます:

  • 緑色: 復元の可能性が高い
  • オレンジ色: 復元の可能性が中程度
  • 赤色: 復元が困難(上書きされている可能性が高い)

緑色のファイルから優先的に復元を試みることをお勧めします。

復元成功率を高めるためのポイント

ファイル復元の成功率を高めるために、以下のポイントを押さえておきましょう。

即座の対応

ファイルを誤って削除したことに気づいたら、できるだけ早く対応することが重要です。時間が経つほど、データが上書きされるリスクが高まります。

パソコンの使用を最小限に

復元作業を行うまでの間、パソコンの使用を最小限に抑えてください。特に以下の行為は避けましょう:

  • 新しいファイルの保存
  • ソフトウェアのインストール
  • インターネットブラウジング(キャッシュの書き込みが発生)
  • システムアップデート

複数の方法を試す

一つの方法で復元できなかった場合でも、別の方法で成功することがあります。Windows File Recoveryとサードパーティツールの両方を試してみる価値はあります。

日頃からバックアップを

最も確実な対策は、日頃から重要なファイルをバックアップしておくことです。外付けハードディスク、クラウドストレージ(OneDrive、Google Driveなど)、またはWindows標準のバックアップ機能を活用しましょう。

まとめ

今回は、Windowsでゴミ箱を空にした後に削除したファイルを復元する方法について解説しました。

重要なポイントをおさらいします:

  • ファイルを削除しても、すぐに物理的に消えるわけではない
  • 復元の可能性は時間との勝負であり、早めの対応が重要
  • 作業にはリスクが伴うため、慎重に進める必要がある
  • Windows File RecoveryやRecuvaなどの無料ツールで復元を試みることができる
  • Windows File Recoveryには様々なオプションがあり、状況に応じて使い分けることができる
  • 日頃からのバックアップが最も確実な対策

ファイルの復元は、タイミングと適切な手順によって成功率が大きく変わります。しかし、どんな方法でも100%の復元は保証されないため、重要なデータは定期的にバックアップを取る習慣をつけることが何より大切です。

もし今回の方法で復元できなかった場合や、非常に重要なデータの場合は、専門のデータ復旧業者に相談することも選択肢の一つです。無理に自分で作業を続けると、かえって復元の可能性を下げてしまうこともありますので、状況に応じて適切な判断をしてください。

【注意】

このブログは技術に関する知識や経験を共有することを目的としており、情報の正確性に努めていますが、その内容の正確性や完全性を保証するものではありません。ブログの情報を利用する場合は、自己の責任において行動してください。ブログの内容に基づいて行った行動や決定によって生じた損害や被害について、筆者は一切の責任を負いません。

 

記事の内容の一部は、生成AIで作成しています。

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この記事の作者
StarTeller

30歳で異業種からITエンジニアへ転身し、10年以上にわたりインフラエンジニアとして様々な現場でシステム構築・運用に携わってきました。
得意分野はLinux/Windowsのサーバー構築・運用で、ネットワークやAWSなども実務で活用しています。このブログでは、これまでの業務で培った経験を基に、日々の業務で遭遇した問題の解決方法や、システム構築の具体的な手順を解説。現場のエンジニアが実際に「困ったとき」に参照できる情報を意識して投稿していこうと思っています。
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